「本屋がほしい!」(読売新聞記事)

[本屋がほしい!]<上>ゼロ軒の町、出店を公募…公設書店を開業する市も
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221101-OYT1T50040/

富山の町に本屋がないので商工会議所で誘致したが応募ゼロ。地方では書店がない町が増えてきているという記事。

自分は本屋が好きなので海外にいくと必ず本屋を探すのだけど、けっこう大きな町でも本屋がないということは多い気がする。すごくマニアックな古本屋みたいな店しかないとかで、現地の人に「近くに本屋ないの?」と聞くと、「ない。本屋にいって何するの?日本にアマゾンないの?」と言われたりする。そもそも日本は本屋が多い珍しい国に感じる。

 この記事の「最近、中心部が寂しくなってきている。本屋があれば、人の集まる場所ができ、にぎわいが生まれる」が典型だけど、そもそも本屋に求めているものがおかしい。本屋が大好きな自分でさえ、正直目的の本があるなら本屋にはいかないでアマゾンで買う。よほど大きな本屋でなければ、あるいはベストセラーとかでないのなら本屋で本を探して買うのは全く時間の無駄だ。絶対に置いてない。
 本屋に行くのは本との出会いのためなので、そういう目的であるならやはりある程度の大きさは必要になる。残念ながら「人のあつまる場所」を目的に作る本屋にはそんな本気度は絶対にない。こどもに絵本を見せたいなら図書館にいくのがいい。人と集まりたいなら喫茶店でも作ればいい。「本を読む人」と会いたいなら、本のある場所まで1時間車を走らせて町の大きな本屋にいけばいい。本の少ない本屋には本の好きな人はそもそもいないので、そこで出会う人とはワイドショーの話題くらいしかできないだろう。あと、何か勘違いしているかもしれないけど、都会に住んでても本が好きな人はバスや電車で遠くでも目的の本屋にゆく。小さい本屋においてあるのは雑誌とベストセラーとコミックの新刊くらいだ。
 この記事を読んで、地方に何に使うかよくわからない箱物がある理由がなんとなくわかった気がする。

 それより、ここ5年くらいで本が本当にオワコンになりつつあるのではと感じている。これはコロナでの立ち読み禁止が効いているだけかもしれないけれど、ブックオフのマンガコーナーに人が激減している。そしてついに在庫まで激減している。自分は探しても本が見つからないので行かなくなった。まさに「ブックオフなのに本ないじゃん」だ。
 Kindleが便利すぎる。なにせ欲しいと思った瞬間に手に入る。どこでも読める。つまり音楽で言えばiPodができてしまったというわけだ。そうなるとCDは滅びて、残るのはむしろレコードということ。つまり物理の価値がある豪華な本だけかも知れない。

ブックオフなのに本ねーじゃん 寺田心 cmまとめ 無編集 話題の4本
https://www.youtube.com/watch?v=nKdIKIfHpjg


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